厳しい修行期間を終え、晴れて憧れのスタイリストデビューへ。といっても、デビューまでの期間やデビューの基準はサロンによってさまざまです。
今年で10周年を迎えた人気サロン「GARDEN」は各スタイリストの個性を尊重し、一緒に育てていく教育カリキュラムを行なっています。そのカリキュラムを作り出した産みの親がマネージャーの別所寛政(べっしょひろまさ)さんです。
「信念を持つことが大切」と語る別所さんにスタイリストデビューするまでの道のりを語っていただきました。未来の美容業界を牽引していくスターたちはココから生まれる!?
デビュー2年で150万円売上げる美容師を育成する
-オープン10周年、おめでとうございます。
ありがとうございます。この10年でGARDENグループとして10店舗、スタッフ総数約330人という、想像もしなかった規模に到達することができました。
-330人!? すごい人数ですね。スタイリストデビューまでの教育プログラムがしっかりしていないと、管理していけない人数ですよね。入社してからデビューまでは、どのようなカリキュラムになっているのでしょうか?
GARDENでは、デビュー2年で150万円売上げる美容師になるためのカリキュラムを組んでいます。入社して1年目ですが、シャンプーマンとしての基本を学んでいきます。クロスチェンジからシャンプー3種、トリートメント2種、電話対応…と基礎の基礎を学びます。そのあとは、サブアシスタントに入れるように、リタッチや白髪染めなどカラーリングのテクニックを学びます。
2年目は、ウィッグでのブロー、人頭でのブロー、ストレートパーマなどを学んだあと、メイクをします。そのあと、ウィッグでのベーシックカットへと続き、ワインディングとウィッグでのフリーカットスタイルをチェックします。それがすべて合格したあと、さらに、人頭でのカットスキルを磨くファーストステージ、セカンドステージへと進みます。これらのステージは1年くらいかかります。その後、サードステージへ。これに合格すると晴れてデビューとなります。
-3つのステージは、それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
ファーストステージは人頭への予習のようなもので、セカンドステージから本格的に人頭でのカットに入っていきます。セカンドステージでは、ショートからロングまでのカット、パーマのスタイルとセットスタイルなど、トレンドを踏まえた上で11パターンをチェックします。最後のサードステージは、営業時間にモデルをお客さまとしてお迎えしてカットしていくんです。
アシスタント用に電子カルテを用意して一括管理しているんですが、最初のシャンプーから数えてモデルさんのカルテが200枚もできあがります。つまりデビューする頃にはのべ200人のモデルさんの施術をしている状態です。セカンドステージを終えた時点で200人分のカルテがあれば、ほぼサードステージは必要ない状態になります。